「一般社団法人smile」は発達障害のお子様の学習指導を行う国分寺市の指導室です。

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指導方針

指導方針

ごあいさつ

私の二人目の娘は自閉症です。

私は、学生時代、心理学を専攻しており、障害児と関わる機会もあったため、発達や障害についてはいくらかの知識を持っていました。
そのため、一歳になった頃には、障害があることを確信していましたが、早期療育については、なかなかうまくいきませんでした。
市の教育相談に行くと、「様子を見ましょう」「療育施設に空きがない」と言われ、月に一度の集団療育のクラブを紹介してもらいましたが、それは、保育に毛が生えた程度のリトミック中心のプログラム。気休め程度の2時間を過ごしても、気持ちは焦るばかり。

発達障害の子どもには、なるべく早い月齢から1対1の個別指導を行うことが有効である、という研究報告が出ており、欧米では常識です。

それがわかっているのに、個別指導をしてもらえる教室や施設を、なかなかみつけられませんでした。自治体に受け皿はなく、病院では月に一度、30分の言語療法のみ。ABAエージェンシーの料金はものすごく高い。日本のこの現状に、まずとても驚きました。

自分でやるしかない。ABA(応用行動分析)を勉強し、育児の傍らセラピスト講習会に参加して、家庭で娘と1対1でABAをやり始めました。

ABAの効果はめざましく、今まで意味のある言葉を発したことのなかった娘が、やり始めて1週間で「かして」と言いました。
それから、毎日やればやるほどに変わっていく娘をみて、「やってよかった。でももっと早くやっていればよかった。」と思いました。
親はどうしても、後手後手に回ってしまいます。
障害を早期発見してから、セラピーを開始するまでに、私は1年半もかかってしまいました。

いつ出るかわからない言葉を、待っている時間はありません。
いきなり魔法のように、障害がなくなることもありません。
ABAは、待たないで、どんどん教えていくやり方です。ひとつずつ、ていねいに、こつこつやるしかないのです。ABAは、それを少し効率的にするだけのものです。

私が、親として娘の療育に取り組んできて、今度は他人のお子さんの療育に関わりたいと考えるようになったのには理由があります。
早期療育を、行政に求めたにもかかわらず、受け皿を見つけられなかった経験から、少しでも早期療育のお役にたちたいと思ったこと。
もうひとつは、早期に適切な療育を受けると、必ず伸びるということをリアルに知ってしまったからです。

決して待たないでほしい。早ければ早いけど、効果は大きく出ます。
「ようすをみましょう」という言葉に悶々とするよりは、出来るだけのことをやってみたほうがいいと私は思います。

そして、1人きりで悩んでいる時間は、とてもつらいものです。

一緒にお子さんの状態を考え、お子さんが出来ることを一緒に増やしていき、一緒に喜びも悲しみもわかちあえる、そんなセラピーができればと考えています。